38歳僕の婚活日誌

婚活から結婚、子育ての日々。そして、新たな命の誕生

恋は花火とともに6

詩織さんとの4回目のデート。映画終わりに食事をしていると、彼女は急に真剣な顔つきで、「今後に向けて話しておきたいことがあります」と言ってきた。

内容は衝撃的だった。
彼女によると、数年前に疾患により大きな手術をしたとのこと。そして、もしかすると再発するかもしれないという内容だった。

ここまま二人の関係をさらに発展させて順調に進めればと思っていただけにショックは大きい。

聞いた途端、目の前が真っ暗になった。
お先真っ暗とはこういう事を言うのだろう。そんな事実を抱えていたとは。

確かに、彼女は可愛くて、愛嬌がたっぷりで、頭も良いので、一般生活でも出会いがありそうな感じはしていた。しかし、これまで会ってきた方々にも綺麗な人はいたので、このような理由を抱えているとは思わなかった。

むしろ、今まで会った人の中では、ものすごくしっくりきたので、出会えたのは運命だと思っていた。

そうか、こういう事実があったのか・・・
彼女もこのような状況になってしまい、辛いに違いない。そして、今の段階でこの事実を伝えてくれるということは、彼女も自分に対して本気になりかけているのだろう。

本気で考えてくれるのは嬉しい。後は、自分がこの事実を受け入れられるかどうかにかかっている。

テレビドラマや映画では主人公はこの事態を受け入れて、彼女と手と手を取り合って生きていく方がドラマチックな展開を見せることが多い。

しかし、現実ではどうだろうか。

人間は30を越えれば、体のどこかで何かしらのガタは来る。彼女が患った病は自分にだっていつか起こる可能性はある。

このまま再発しなければ問題はない。しかしながら、再発してしまったとき、縁起でもないけど、彼女がもし先に亡くなってしまったときに、自分は耐えられるのか。

もし、そのときに子供がいたらシングルファーザーとして育てないといけない。また、彼女の病気を詳しく聞いてないから分からないが、遺伝性がある場合は子供も発症するリスクがある。

自分にはそれを背負っていける覚悟があるのだろうか?

自分にこの事を問いながら帰路を急いだ。