38歳僕の婚活日誌

婚活から結婚、子育ての日々。そして、新たな命の誕生

本好き彼女と葛藤の間で4

本好きな知佳さんと初詣に行くことになった。

行くことにしたのは横浜市内にある神社だった。この神社は多くの文学作品に取り上げられており、横浜市民にも馴染み深い場所だ。

自分は過去にも行ったことがある場所だったのでエスコートには問題ない。

今回の初詣デートの目的は、知佳さんが自分を恋愛対象としてみているかどうかの確認である。

1月の弱々しい日差しの中、知佳さんと横浜駅で待ち合わせをした。

約束している時間になると、知佳さんはダーク系の色のコート姿で現れた。20代半ばということで、いつ見てもやっぱり外見はかなり若々しい。

彼女に今回行く神社を紹介すると、彼女の口からは自然と関連した作品について言葉が出てくる。その光景を見て、彼女の本への愛情を改めて知ることができた。

少し険しい坂道を登って神社にたどり着くと、三が日を過ぎたとはいえ多くの人が参拝に来ていて境内は賑わっていた。

早速、ふたりで中に入ってお参りをした。

自分は「結婚出来るパートナーが見つかりますように」と願って拝んだ。

知佳さんとの関係を願おうかと思ったが、今後、うまくいくかどうかも分からなかったので、包括的なお願いにしておいた。

その後、おみくじを引いたり、甘酒を飲んだりして初詣気分を満喫した。

そして、他の文学作品で出てくる場所を巡りながら駅へと向かって行った。

駅に着くと、夕方になり日も陰ってきたので知佳さんにご飯を食べるかどうかを尋ねると、快諾してくれた。

お店は彼女がお酒が飲めないため、定食が食べられるところにした。食べながら、今後のふたりについて匂わすような会話をして様子を伺ったが、なかなか、知佳さんからは明確な返してくれない。

恋愛対象なのか、対象外なのか、どちらなのか。

もしかすると、実はあやふやにして男をたぶらかす魔性の女なのかもしれない(笑)

そんなふうに思ったが、そんな人が自分と会うはずもないので、即座に脳内で否定した。

確固たる回答も得られず食事は終わってしまった。このままでは、本日の目的が達成できない。

このままではよくない。
帰り道で意を決して知佳さんに自分の気持ちを話すことにした。