ラブ・ジェネレーション5
同年代は恋愛対象には見えず、年上を希望する春華さん。これは、自分にも大いにチャンスがありそうだ。
今回の3回目のデートは前回とは少し違い、近況だけでなく、お互いの家族のことなど踏み込んだ部分まで話すことができた。
春華さんとは一緒にいてある程度は楽しい。まだ見極め切れないが、これ以上の感情があるのかどうかまでは分からなかった。
もう少し会ってみないと、結論は出せそうもない。
3回目の壁を越えるべく、帰り道で次の約束を取り付けようとしたが、彼女からの返事は芳しくなかった。
「また連絡する」という決まり文句なような言葉とともに僕らは別れた。
案の定、数日後にコンシェルジュから春華さんからの交際中止の連絡があった。
自分には彼女との関係を判断できなかったけど、彼女の中では既に結論が出ていたのだろう。
また一つの出会いが終了した。
こんな風に出会いと別れを繰り返すだけで全然前に進めていない。本当に結婚できるのだろうか。心配になってきた。
目標に掲げている1年以内の成婚退会まで残り7ヶ月しかない。季節はどんどん本格的な冬へと向かっていった。