ラブファントム12
婚活で交際中の弘美さんと真由美さん。
いつかはどちらにするかを決めなくてはいけない。何が決め手になるのかも、いまのところは分かっていない。
本日は会社帰りに真由美さんと食事に行った。
お互いの地元の駅が近いこともあり、休日だけでなく、会社帰りにもデートができるのはポイントが高い。
彼女とは初回のときから話が盛りあがり、一緒にいて楽しい。
でも、自分は彼女のことを恋愛対象としてみているのだろうか。楽しいから一緒にいるだけなように感じてしまう。
今日もご飯とお酒を飲みながら楽しく話せたが、それ以上の感情は感じなかった。
やはり友達なんだろうか。
弘美さんとの間が埋まらない現状で、こちらも結婚のパートナーとなり得ないのであれば、もしかすると振り出しに戻ってしまう可能性もある。
元に戻るのは非常に辛いという考えから、真由美さんとの関係についての結論は先延ばしにしてしまった。
結論の先送りは、真由美さんにとっても、自分にとっても良いこととは思えないが、いまの状態を壊すリスクを怖がってしまった。
婚活は難しい。
お互いにとってぴったりとくる人が現れれば、そこで終了になるが、どちらか片方が違和感を感じると別の人を探さないといけない。
弘美さん、真由美さんと自分はお互いに合うのかどうかを探っている段階だ。
そこでの感情は恋愛かもしれないし、幻かもしれない。婚活という亡霊に踊らされている。